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2015年のインドスタートアップ総調達額は$9Bとなり、過去5年間の50%を1年で達成

2015年のインドスタートアップ総調達額は$9Bとなり、過去5年間の50%を1年で達成


2015年のインドスタートアップ総調達額は$9B。2010-2015の5年間総額$18Bの50%を1年で達成しました。ディール数も公開されているものだけで1005件です。
2014年の総調達額$5Bから2015年は$9B、ディール数300件から1005件と1年間で大きく成長しました。

YourStory-Indian-Startups-Funding-Report-by-Emmanuel-Amberber

 

クウォーターごとに見てみるとQ1とQ4がともに$1.7B。Q4が$1.8B、そしてQ3が大きく跳ねて$3.8Bとなっています。以下それぞれのクウォーターをハイライトで振り返ります。

 

Q1のハイライト

医師のオンライン検索&予約プラットフォームのPractoがSeries BとSeries Cラウンドを連続で行いました。さらにその後4社の買収を行っています。シンガポール、インドネシア、マレーシアにも進出しています。こちらPractoについて書いた記事です。
また、2015年に2度の調達を行ったOyo RoomsのSeries AもこのQ1です。モバイルリチャージスタートアップのFreechargeがこのQ1でSeries C調達後、Q3でSnapdealに買収されたことも大きな話題となりました。Paytmに対抗すべくSnapdealはFreechargeを買収し、オンラインウォレットサービスの開始を行うと見られています。
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Q2のハイライト

タクシーアグリゲーターOla Cabは2014年末でのSoftBankから得た$210Mの資金でライバルのTaxiForSureを2015年Q1で買収し、インドのタクシー配車マーケットシェア約8割を掌握しました。さらにこのQ2で$400M、Q4で$500Mを調達しています。
さらにZendeskを追いかけるインドのFreshdeskもこのQ2で$50Mを調達し、LinkedIn IndiaのMDをCOOとして招き入れました。その後Freshdeskは2社の買収も行っています。
ベビーケア用品のECサイトFirstcryも2015年で2度の調達を行っています。余談ですが、インドのバーティカルECサイトはリアル店舗を同時に展開することが多いです。Firstcry、メガネECのLenskart、下着ECのZivame、医薬品ECのHealthkartなどのリアル店舗はよく見かけます。
2015年に大きな動きを見せたスタートアップの1つにQuikrがあります。クラシファイドサイト(掲示板)としてOLXとしのぎを削るQuickrですが、ヘッドクォーターをMumbaiからBangaloreに移し、バーティカルサービスのQuikr CarsやQuikr Homesを開始しています。広告も結構打っているようで、街中でよく見かけました。

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Q3のハイライト

259ディールで合計$3.8Bの投資が行われ、2015年最も多額の投資が発生したQ3ですが、その最大要因はインドEC戦争です。インドECのビッグ3と呼ばれるFliplkart、Snapdeal、PaytmがQ3で調達しました。(Flipkart – $700M、Snapdeal – $500M、Paytm – $500M)AlibabaはSnapdealとPaytm両方の株式を取得しています。
また、インド発で世界中で展開されるレストラン検索&デリバリーのZomato、ファッションECのYepme、家具ECのPepperfry、医師検索&予約プラットフォームPracto、ファイナンシャルマーケットプレイスのBankBazaarがそれぞれ$60M以上調達しています。

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Q4のハイライト

Q4で最も話題となったのはOla Cabが中国のDidi Kuaidiから$500Mを調達し、対Uberのグローバル提携を開始したことです。旅行者は国をまたいでシームレスにタクシーアグリゲーターサービスを利用可能になるとのことなので、早く中国でDidi KuaidiをOlaアプリから使ってみたいです。

また、合計100社以上のスタートアップが生まれ2015年のトレンドとなったハイパーローカルデリバリーのGrofersがSoftBankなどから$120Mを調達しました。Grofersの1日当たりのオーダー数は8ヶ月間で500件から30000件へと成長したというから驚きです。こちらGrofersについて書いた記事です。
ハイパーローカルデリバリー市場はまさに多産多死で、2015年後半には複数のスタートアップがキャッシュアウトし、リストラや営業停止となりました。

さらに2015年のトレンドの1つにロジスティクスがありました。EC市場の成長に合わせて、それらのEC企業のロジスティクスをサポートするEcomm ExpressDelhiveryGoJavasが調達しています。インドは日本とは異なり物流インフラが整っていないために多くのビジネスが成立しにくく、海外企業の進出を阻んでいます。このようなロジスティクススタートアップがインドの物流インフラを整えることで、海外企業によるビジネス進出地としての魅力がさらに高まっていくのではないかと思われます。

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インドユニコーンクラブ

インドにはFlipkart、Snapdeal、Ola、InMobi、Paytm、Quikr、Zomato、MuSigmaの8社のユニコーンがいます。このうちの7社の調達額は2015年の総調達額の33%にのぼります。個人的に2016年にユニコーンクラブに入ると期待しているのはOyo Rooms、Grofers、Practoの3社です。これら以外にも家具、ファッション、医薬品などのバーティカルEC、ロジスティクス、Fintech、ホームサービスのスタートアップにもユニコーンクラブに入る可能性が十分にあると思っています。

 

まとめ

2015年はインドスタートアップにとって大きな飛躍の年となりました。もちろん税制や規制、レイターラウンドの投資不足などの問題はありますが、2016年はさらなる成長を見せてくれると期待しています。
2016年のトレンドについては別記事で書いてみようと思いますがFintech、B2Bサービス、ヘルスケアにはまだまだ多くのスペースが残されているように感じています。

 

[原文へ] [シェア数:429 (2016年1月5日)]

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河野優人(Yuto Kono)
早稲田大学5年生。1年間休学し、インドでの6ヶ月間インターンで1人で不動産事業の立ち上げを経験。フィリピン国立大学やブラジルW杯観戦後帰国し、Quipperで6ヶ月間インターン。インドのカオスさと経済発展の可能性に魅了され、来年4月からバンガロールでスタートアップ立ち上げ予定。 Facebookグループ (https://www.facebook.com/groups/791942474207614/) も運営中。
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